借金や負債を相続しない方法とは?相続放棄を検討しましょう

亡くなった方に借金や負債があった場合、そのまま放置すると亡くなった方の代わりに相続人が借金や負債を負って、返済しなければなりません。

そんな予想外の事態を防ぐにはまず、「相続放棄」をご検討下さい

目次

相続放棄って?

相続放棄とは、相続のすべてを放棄する手続きです。

財産の一部のみを放棄する。 負債のみを放棄するということはできません。

相続放棄をすると相続人でなかったことになるため、相続の順位に変動を起こす恐れがあります。

相続順位

第1順位 妻 子
第2順位 妻 親
第3順位 妻 兄弟姉妹

上記のように優先順位の者が相続放棄をすると、第2、第3と相続人が変わっていきます。

知らないうちに親戚に借金を含む相続権が回っていき、親族間トラブルになる可能性もあるので注意が必要です。

相続放棄ってどうやるの?

相続放棄をしたいのですが、どうすればいいですか。

司法書士 山本

相続放棄は家庭裁判所に対して行う必要があります。下記に詳しくお書きしますね。

相続放棄は、亡くなった方の最後の住所地あるの家庭裁判所(富士市、富士宮市の住所なら静岡家庭裁判所富士支部)に、「相続放棄の申述」を行います。

STEP
相続放棄の必要書類の収集

主に亡くなった方の戸籍と申立人の戸籍となります。
※事案により、異なります。

STEP
相続放棄の申立

相続放棄の申立書・添付書類を管轄の家庭裁判所に提出します。
郵送でもOKです。

STEP
裁判所からの質問票に回答

裁判所より申立人宛に質問票が届きますので、回答して返送します。
誤った回答をすると相続放棄が出来ない可能性があるので、注意が必要です。

STEP
相続放棄受理or不受理

相続放棄申述が相当であると認められれば、相続放棄が受理され家庭裁判所より「相続放棄受理通知書」が送られ、手続きは完了します。

相続放棄手続きは誰に相談したらいいの?

相続放棄の相談ってどこにしたらいいのかわからないのだけど

司法書士 山本

相続放棄のご相談は、司法書士・弁護士が可能です。
お悩みの方はぜひご相談下さい。

相続放棄の申述書の作成が可能です。一般的に弁護士と比較して費用が安価です。
ご依頼者の方は、押印のみで書類の提出などはすべて司法書士が行いますので、ご安心下さい。

相続放棄についてご相談がある方は、ぜひお問い合わせ下さい。

全国どこの管轄でも相続放棄の手続き可能
相続放棄は緊急性を要するため、最優先でご対応

相続放棄の注意点

相続放棄は、期間が決まっています。期間が過ぎると相続放棄ができなくなるので、注意が必要です。

自分が相続人になったことを知ってから3ヶ月以内に相続放棄の手続き必要(民法第915条)

ただし、3ヶ月を過ぎていたとしても、事情があれば相続放棄が認められるケースも多々あります。ご心配な方は諦めずにご相談下さい。

また、亡くなった方の財産を使ってしまった場合、基本的には「単純承認」とみなされて相続を承認したとされます。
この場合、相続放棄はできなくなりますので、相続放棄を検討している方は本人の財産には手をつけないようにした方がいいと思います。

遺産に手をつけたらOUT!相続放棄できなくなります。債権を回収するのもダメです。

よくある質問

葬儀費用で遺産を使ってしまったけど相続放棄はできますか。

一般的な葬儀費用の範囲内であれば、遺産から支出したとしても相続放棄が認められるケースはあります。
ただし、最高裁判例があるところではありませんので、ご心配な方は控えるのが良いかもしれません。

相続放棄をした場合、直接裁判所に行く必要はありますか。

基本的に相続放棄は書面審査です。そのため、家庭裁判所に出向くことはありません。

相続放棄は撤回することができますか

相続放棄を一度行うと撤回することはできません。詐欺・脅迫により相続放棄を行った場合は、取り消しすることが可能です。

相続放棄しても生命保険金を受け取ることはできますか。

受取人が指定されている生命保険金は受け取ることができます。生命保険金は受取人の資産となりますので、遺産とは別物です。そのため、相続放棄しても保険金を受け取ることができます。

遺族年金や未支給年金は受け取ることができますか

受け取りが可能です。
遺族年金は一定の条件下にある遺族の権利ですので、相続財産とは別物です。
未支給年金についても、相続財産ではありません。そのため相続放棄したとしても受け取ることができます。

相続放棄のまとめ

相続放棄の手続き自体はさほど難しくないですが、実際に相続放棄を行うべきか。相続放棄による影響などを知らずに先行して相続放棄の手続きをしてしまう方もいらっしゃいます。
相続放棄は一度すると取り返しがつきません
ご不安な方は、司法書士・弁護士などの法律専門職にご相談することをおすすめします

全国どこの管轄でも相続放棄の手続き可能
相続放棄は緊急性を要するため、最優先でご対応

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