富士市のパートナーシップ制度を使ってもできないこと

パートナーシップ制度

富士市でも令和3年4月1日から「富士市パートナーシップ宣誓制度」が始まりました。

日本では、同性などによる婚姻が法律上認められていないため、様々な場面で不都合が生じています。LGBTの人たちにも極力法律上の婚姻に近い様々なサービスの提供を受けられるようにパートナーシップ制度が創設されました。

今回は、パートナーシップ制度でできることと、法律上の婚姻との違いを解説します。

パートナーシップ制度とは

「パートナーシップ制度」は、同性同士の婚姻が法的に認められていない日本で、自治体が独自にLGBTQカップルに対して「結婚に相当する関係」とする証明書を発行し、様々なサービスや社会的配慮を受けやすくする制度です。

みんなのパートナーシップ制度
目次

富士市のパートナーシップ制度でできること

パートナーシップ制度は、あくまで日本で認められている法律婚とは違います。ただ、パートナーシップ制度を利用することにより民間サービスや行政サービスなど婚姻関係に近いサービスを受けることができるようになります。

富士市でパートナーシップ制度を利用するとできること
  • 市営住宅への入居申込みが可能
  • 中央病院で手術・検査などの同意代行者(本人が同意能力を喪失した場合、本人に代わって同意する者)として認められる

富士市でも今後パートナーシップ制度を利用してできることを増やしていく予定とのことです。

上記の行政サービス以外にも民間で利用できるサービスも増えてきています。パートナーシップを上手に活用することで、婚姻関係に近いサービスが受けられるようになってきています。

民間サービスでパートナーシップ制度を利用するとできること
  • 携帯電話会社の家族割引
  • クレジットカード会社の家族カード 
  • 航空会社のマイレージの共有
  • 生命保険の死亡保険金受け取り
  • 賃貸住宅への入居
  • 住宅ローン

パートナーシップ制度でできないこと

パートナーシップ制度をもってもできないことがあります。あくまでパートナーシップ制度は日本で認められている法律婚とは違います。そのため、法律上の配偶者とはならず様々な制約があります。

パートナーシップ制度でもできないこと
  • 相続人として遺産を受け取ることはできない
  • パートナーの子どもの親権者にはなれない
  • 戸籍にはなにも記載されない
  • 健康保険の被扶養者になれない

等々・・・

特に大きいのが、パートナーシップ制度を利用しても、法律上の配偶者とは認められず相続時に相続人として財産の承継ができない点が上げられます。

事前に対策をしておかなければ、パートナーシップの遺産を受けることができず紛争に巻き込まれる可能性があります。しっかりと対策を取っておきましょう。

パートナーシップ制度を利用しても解決できない問題の対策

パートナーシップ制度を利用しても解決できない問題は様々なものがあります。今回は別の法律上の制度を利用してパートナーシップ制度の穴を補填できる方法をご紹介します。

相続問題の解決方法

パートナーシップ制度を利用しても相続人として、パートナーの遺産を受けることはできません。パートナーの遺産を受け取ることができるようするには、『遺言書』を事前に書いておく必要があります。

遺言書』にパートナーに財産をすべて相続させると記載してあれば、基本的には遺贈という形でパートナーに財産を承継させることができます。

ただし、遺言書の記載方法によってはスムーズに財産を承継させることができず、想定外の手間と費用をかけることになる可能性もあります。

遺言書を書く際には、司法書士・弁護士のような専門家に相談されることをオススメします。

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パートナーの子どもの親権者になる方法

パートナーの子どもについても、様々な問題を抱えることになります。どのような問題が発生するのか具体的に検討していきましょう。

パートナーの子の親権者になりたい

パートナーに子がある場合、パートナーシップ制度を利用しても親権者となることはできません。そこで、親権者となるために利用されるのが養子縁組制度です。

しかし、養子縁組制度にも問題点があります。養子縁組制度を利用すると、新しく養親は親権者となりますが、実親は親権を失うことになります。法律上の婚姻関係にある方が養子縁組をするのであれば、共同親権者として、養親・実親双方が親権者となれるのと違い、パートナーの場合には、実親の親権がなくなるのが大きなデメリットとなります。

現行法での限界ということになります。不用意に養子縁組を結んでしまわないように、しっかり考えてから養子縁組を検討しましょう。

パートナーが亡くなった場合の子どもの親権は?

パートナーの子どもが未成年の状態で、パートナーが亡くなると親権者不在となります。その場合、未成年後見がスタートし、親権者は裁判所が選任した未成年後見人が務めることとなります。

当然にパートナーに親権が移るわけではありません。未成年後見人は裁判所が選任するため場合によっては、弁護士などの専門家が親権者になるケースもあります。

パートナーに親権者をお願いしたい場合、『遺言書』にその旨を記載しておくことが必要です。遺言書に記載があれば、信頼しているパートナーに裁判所などの関与不要で、親権者として任せることができます。

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富士宮市にはパートナーシップ制度はないの?

この記事を執筆している時点では、富士宮市にパートナーシップ制度はありません。

富士宮市では、一般質問からパートナーシップ制度の創設を希望する意見が出されましたが、以下のように回答しています。

国会議員による LGBT(性的少数者)への心ない差別発言があった。基本的人権は誰もが憲法で保障された権利。誰もが差別を受けずに暮らせるためにパートナーシップ条例の制定を。

パートナーシップ条例の検討の議論はない。行政として偏見や差別をなくすために、窓口での対応に配慮し職員が知識や意識を深めるような研修の機会を検討したい。
平成30年12月1日発行の議会だより「笑顔のために」No.410 P11より引用

全国 20 ~ 59 歳の約6万人を対象にしたア ンケートでは、約 10% の方が LGBT に該当すると の結果が出ている。この結果から、LGBT につい て知らないではなく、誰もが理解する姿勢が求め られている。令和2年4月1日、全国で 13 の自治 体がパートナーシップ証明制度を始めたが、当市 でも先駆的にパートナーシップ条例を制定すべき

市民生活展のパネル展や、広報ふじのみや創宮での特集記事掲載、職員向け研修などを行い、 周知が図られた。県市長会定例会では県内統一のパー トナーシップ制度創設等の提案をしており、県の動向を注視する。
令和2年12月1日発行の議会だより「笑顔のために」No.419 P16より引用

パートナーシップ制度が全国的に普及していく中、富士宮市ではまだ具体的な導入の検討はされていないようです。

まとめ

富士市にもようやくパートナーシップ制度が創設されましたが、パートナーシップ制度を正しく理解しないと勘違いで思いがけない不利益を見逃してしまう可能性があります。

パートナーシップ制度できることできないことをしっかり見極めて、できない部分については対策を講じることが必要です。

少しでも、パートナーシップ制度を利用する方々の参考になれば幸いです。

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